Paul Klee(パウル・クレー)
色彩と線の魔術師
パウル・クレー(1879–1940)はスイス出身の画家で、音楽一家に育ち、自身もプロ級のヴァイオリニストとして活躍。音楽的素養は彼の作品に深く影響し、「ポリフォニー」や「フーガ」といった音楽用語が画題に使われることも多い。1914年のチュニジア旅行をきっかけに色彩と線の表現を革新し、独自の豊かな色彩感覚を確立した。彼はドイツのバウハウスで教鞭をとり、美術理論の講義やエッセイを『パウル・クレー・ノートブック』としてまとめ、造形芸術における重要な理論書として後世に大きな影響を与えた。